Corda上で動くアプリケーション構築に必要な知識を身につけられる当社主催無料イベントのレポート
はじめに
今回のオンラインイベントでは80名以上の方に参加していただいた。『Corda Virtual Bootcamp』はCordaのコンセプト、Corda上で動くアプリケーション(CorDapp)を構築するために必要な知識をオンラインで身に着ける無料のイベント。5月に引き続き開催された。最新のCordaバージョンCorda 4.5の紹介やCordaに関するFAQやドキュメントなど、よりパワーアップして開催。講師はSBI R3 Japanのアーキテクトが担当した。参加者はブロックチェーンプラットフォームCordaについて情報交換を行うSlackコミュニティcordaledgerに招待(リンクは8月8日まで有効)され、理解度の深い質問が飛び交った。また、Cordaの開発者認定試験(Corda Certification)の無料コードが配布された。
当日のコンテンツ
セッションは以下のような内容だった
1) アイスブレイク
2) Corda概要
3)ユースケース紹介(最新版)
4)Cordaのキーコンセプト解説- Flow- Transaction- StateとVault-Contract
5)Cordaのネットワーク-Corda Network-ビジネスネットワーク
6)Cordaの技術学習に向けて-bootcamp-cordappの紹介
7)Token発行デモ
8)Cordaに関する情報発信のお知らせ- 各種ツールとコミュニティ- Corda Guide, Corda4.5を追加
9) Q&A
(斜体は前回イベントから追加・変更されている)
2)Corda概要
Cordaが属するミドルウェアの説明、開発目的、長所の説明が行われた。Cordaの長所であるプライバシーやスケーラビリティに関してはデータモデルをもとに説明が行われ参加者は理解を深めた。ほかにもダジャレのようなCordaの名前の由来やR3という名前にせざるを終えなかったストーリーが紹介された。
3)ユースケース紹介
2020年7月現在最新のCordaのユースケースが紹介された。イタリアの全銀行700社がを導入予定の銀行間決済Spuntaや三井住友銀行がかかわっている貿易金融Marco Poloプロジェクトの紹介が行われた。
4)Cordaのキーコンセプト解説
Flow、Transaction、State、Vault、Contractの説明が行われた。Corda特有のデータを共有しないモデルから「ノードの冗長化はしないのですか?」「耐障害性をつけるためにはホットスタンバイのような仕組みが必要になるのでは?」といった質問が寄せられた。
イベント中は常時Cordaに関する情報交換コミュニティcordaledgerでQ&Aが行われた。( ※お客様の個人情報保護の観点より、写真の一部を加工させていただいております。)
5)Cordaのネットワーク
The Corda Network, Segregated Network, Private Networkについてそれぞれ長所と短所の説明が行われた。また、Cordaをビジネス活用する際、ビジネスネットワーク構築の留意点について共有された。
6)Cordaの技術学習にむけて
講義形式でサンプルソースコードの紹介を行われた。github上にあるbootcamp-cordappを利用し、コードを見ながらState, Contractの詳しい説明が行われた。また、State, Contract, Flow, Transactionについて「見るべきコード」が紹介され、CorDapp実行までの流れが紹介された。
7)Token発行デモ
Visual Studio CodeにおけるToken発行デモが行われた。しかし、実行環境に大きな負荷がかかってしまい、デモを成功させることができなかった。次回以降のイベントにご期待ください!
8)Cordaに関する情報発信のお知らせ
6月に新たに公開された日本語でCordaに関するFAQやドキュメント、リリース情報がまとまったCorda Guideの紹介が行われた。また、Cordaの最新バージョンCorda 4.5の紹介や開発者・設計者向けツールの紹介が行われた。
また、Corda開発者認定試験Corda Certificateの無料コードが配布された。(現在メンテナンス中)
9)イベント全体を通してQ&A
スラックのCordaに関する情報交換コミュニティcordaledgerの#japaneseチャネルで行われた。「ノード障害からのリカバリや、バージョンアップの方法は?」「エンタープライズのユースケースでインターオペラビリティを活用した事例は?」といった質問が寄せらた。質問は2時間のイベントで20個近く寄せられ、意見交換や追加の質問で盛り上がった。すべての質問がコミュニティによって解決された。
<ご質問・ご要望の例>
- Corda Portalの記事について質問したい
- ブロックチェーンを活用した新規事業を相談したい
- 企業でのブロックチェーン活用方法を教えて欲しい 等々