2021年8月25日にオンラインで開催した当社イベントで発表した各コンテンツの紹介
はじめに
SBI R3 Japanが2021年8月25日にオンラインで開催した『Corda Tech Meetup夏の陣』のイベントレポートをお送りします。
前回の春の陣に続き2回目の開催となったCorda Tech Meetup。86名の方々に参加いただいた。写真はR3が開発したSTOサンプルアプリ。
『Corda Tech Meeup』はCordaに興味のあるエンジニア/企画担当者が、最新の開発動向等を学ぶことができる無料のイベント。今回は、SBI R3 Japan、R3が開発した以下の3つのデモアプリの紹介が行われた。
サプライチェーンマネジメント農作物のトレーサビリティ
STO
当日のコンテンツ当日のタイムテーブル
1)トークンエコノミ―全体像
SBI R3 Japan技術部長の生永から、ブロックチェーンを活用することで実現できること・現状の課題が語られた。ブロックチェーンの活用方法として、ビジネスの観点から、「金融サービスの小口化」と「金融サービスの対象拡大」に活用できることが強調された。
ブロックチェーンを活用することでお金の貸出先に「情報」と「モノ」が加わった
2)サプライチェーンマネジメント(以下SCM)デモ
SBI R3 Japanが開発したトレーサビリティ機能を備えたSCMアプリのデモとCordaのデータモデルが紹介された。デモでは車製造におけるSCMを前提に、 ①製造登録、②売買、③トレースバックの3つの機能が実演された。さらに、デモにおけるデータの変遷が説明され、参加者はCordaのデータモデルについて理解を深めた。
トレースバックを行うことでバイヤーは自社DBを見るだけで、製品製造に使用した素材、部品の生産情報を確認できる。
3)農作物トレーサビリティデモ
SBIトレーサビリティより農産物の真正証明ができるアプリの紹介が行われた。ブロックチェーンを活用するメリットを、海外のデータ規制、マーケティング、SDGsの観点で説明された。なお、本アプリは2021年の下期の始まりにはMVPが完成する予定だ。
4つのQRコードから農作物が本物かどうかを確認できる。参加者からは温かい拍手が送られた。
4)STOデモ
R3が開発したSTOサンプルアプリの紹介された。STOを行うことで、①決済サイクルの短縮、②コストの削減ができる。本アプリには下記の機能があることが紹介された。
STOアプリの参加者は、金商業者A、金商業者B、取引所、トークン発行者、ブローカーが想定されている。デモは以下の流れで行われた。
①取引所で法定通貨トークンを金商業者Aに発行②トークン発行者が金商業者Bに証券トークンを発行
③株取引とDvP決済の確認
④ブローカーサービスを利用する個人が証券トークンを売買
②証券トークン発行の様子
5)R3のソリューション
R3が開発するCBDC SandboxとConclaveの紹介が行われた。CBDC Sandbox、中央銀行や民間銀行、計40行が参加したワーキンググループが出した要望を基に開発されたと説明。秘密計算ソリューションはConclaveはゼロ知識証明や準同型暗号と比較して、パフォーマンスや実装の容易さに優位性があることが強調された。
6)講演終了後、講演者、参加者同士の情報交換が行われた。講演者への質問の他、各社・各個人のブロックチェーンの取り組み、その他プライベートな話で盛り上がった。
講演後、参加者同士で情報交換が行われた。
おわりに
本イベントで使用したアプリについて、個別解説セッションを開催可能です。個別解説セッションでは、次のような内容でお話しできます。
①デモアプリの詳細②サプライチェーン、トレーサビリティ、STOの実績③ブロックチェーンの基盤比較上記以外でも、ご興味をお持ちのところを、詳しく説明させていただきますので、お気軽に下記メールアドレスにお問合わせください。
<ご質問・ご要望の例>
- Corda Portalの記事について質問したい
- ブロックチェーンを活用した新規事業を相談したい
- 企業でのブロックチェーン活用方法を教えて欲しい 等々