R3が毎年主催するビッグイベントCordaCon2021で発表されたSTOの最新事例をご紹介
はじめに
Cordaの最新機能、最新事例、ロードマップなどの発表を行う年に1度の大イベント「CordaCon」が今年も開催されました。
2021年は9月28日~30日の3日間に渡り、ロンドンとオンラインのハイブリット開催され、Corda 5.0プレビューや、最新事例紹介、秘密計算を実現するConclaveの紹介などが行われました。
本記事では、STO領域をテーマにしたセッションについて紹介します。
1. NDAS (NASDAQ Digital Assets Suite)
デジタル資産取引所の創造をテーマに、NASDAQの市場インフラ技術部門の責任者であるPaul McKeown氏がプレゼンテーションを行っています。
NASDAQは世界50か国において130以上の取引所及びクリアリングハウスに市場インフラを提供しておりますが、将来的には既存のお客様に対してデジタル資産取引所を展開するとしています。
金融機関によるデジタル資産への見方が変わってきていると語っており、暗号通貨取引所のようなパブリックネットワークと金融商品取引所のようなプライベートネットワークの両方に対応するハイブリッドモデルを目指しています。取引されるデジタル資産としては、不動産、保険、環境、ヘルスケア、コモディティ、NFT、スポーツベッティングを挙げております。
2. agora (Digital Debt Capital Markets)
デジタル債権の変革をテーマに、AgoraのCEOのCharlie Berman氏、LinklatersのMichael Voisin氏、JPモルガンのScott Lucas氏、ゴールマン・サックスのMatthew McDermott氏がディスカッションしています。
2020年には過去最高の9.7兆ドルの債券が発行されましたが、業務プロセスの根本的な部分は何十年も変わっておらず、現在においても市場関係者は電子メール、ボイスメール、チャット、PDF、Excelなどを組み合わせてデータを入力する必要があります。Agoraは発行体、投資銀行、カストディアン、法律事務所などを繋ぎ、債券のライフサイクル全体の改善を目指しています。
<ご質問・ご要望の例>
- Corda Portalの記事について質問したい
- ブロックチェーンを活用した新規事業を相談したい
- 企業でのブロックチェーン活用方法を教えて欲しい 等々