当社の主催する定期的なCorda技術イベントの様子。今回は共同プロジェクトを行った企業様の協力をいただき、対面形式で開催した。インターオペラビリティ実証実験内容、CBDCの概況、Corda5の解禁情報と豪華なコンテンツとなった。終了後はお寿司とともにコロナ明けを祝った。
はじめに
みずほリサーチ&テクノロジー様、Datachain様ご登壇!2023年 Corda Meetup 春の陣のイベントレポートをお送りします。新型コロナ終息後、初の対面イベント!!ブロックチェーン基盤Cordaに興味のあるエンジニア/技術企画担当者様向けに、最新の開発動向、ユースケースなどを実際の開発最前線に携わる方々よりご紹介しました!
今回は六本木グランドタワー35階にあるSpeee様の会場をお借りして、合計で21名の方にご参加いただきました。
この記事では各発表の概要をお伝えいたします。
①CBDCに関する取り組み(SBI R3 Japan 生永)
弊社エンジニアリング部部長である生永より、昨今話題となっているCBDC(中央銀行デジタル通貨)の取り組みをお伝えしました。
現在、世界中でCBDC(中央銀行デジタル通貨)の動きが始まっています。主要通貨だとECB(ユーロ)、日銀(円)、中国人民銀行(元)がリテールCBDCやホールセールCBDCへの取り組みを始めています。
通貨システム基盤の採用基準の話では、暗号通貨は通貨システム基盤として不適当という見解をBIS Annual Reportが発表しています。
CBDCを実現するために、Cordaを使った事例を紹介します。
CBDC on Corda
Cordaを利用した事例として以下の4つが挙げられます。
・e-Krona(スウェーデン)・The Digital Dirham(UAE)・Digital Tenge(カザフスタン)・ProJect Dunbar(BIS-SG、オーストラリア、マレーシア、シンガポール、南アフリカ)
詳細な内容については生永の記事をご覧ください。
②Datachain様・みずほリサーチ&テクノロジーズ様によるブロックチーンのクロスチェーン技術に関する技術連携の共同プロジェクトの発表
Datachainの古賀様及び、みずほリサーチ&テクノロジーの坂本様にご登壇いただき、SBI R3 Japanと3社間で進めている「エンタープライズ領域のブロックチェーン活用におけるインターオペラビリティ実現のためのプラクティス」について、お話しいただきました。
Datachain古賀様からは、クロスチェーン技術に関する概要や、Datachainが取り組まれている3つの取り組み(YUI (Hyperledger Labs) ・Cross Framework・ LCP (Light Client Proxy))についてお話しいただきました。
みずほリサーチ&テクノロジーズ坂本様からは、本プロジェクトの検証結果や振り返りについてお話しいただきました。
ブロックチェーン間のインターオペラビリティがなぜ重要なのか、当てはまるビジネスユースケースは何なのか、具体的にどのような実装が考えられるのか等、気になる方は、2023年6月19日に共同プロジェクトの結果報告資料が公開されておりますので、以下のリンクから是非ご確認いただければと思います!
③ Next-Gen Cordaに関するアップデート(SBI R3 Japan齋藤)
弊社ビジネス推進部部長齋藤よりCordaの新バージョンであるCorda5について概要とCorda4からのワーカー・仮想ノードCordaのありかたについてご説明いたしました。
Corda4からCorda5において概念レベルの変化はないものの、商用運用ニーズに応えるためにインフラ技術を全面刷新しました。
Corda5概要
それでは一体何が変化したのでしょうか?
主な変更点はしては以下の表にもある通り、
①スケーラビリティ②高可用性③運用コスト削減
の3つが挙げられます。
Corda5に関する情報ソースについては、こちらのページにまとめておりますので、是非ご活用ください。
⭐Corda5講演終了後は、参加された皆様とのネットワーキングにて情報交換が盛んに行われました。
<ご質問・ご要望の例>
- Corda Portalの記事について質問したい
- ブロックチェーンを活用した新規事業を相談したい
- 企業でのブロックチェーン活用方法を教えて欲しい 等々