R3が毎年主催するビッグイベントCordaCon2021で発表された海外のNFT、メタバース、デジタルアイデンティティの最新事例をご紹介
はじめに
Cordaの最新機能、最新事例、ロードマップなどの発表を行う年に1度の大イベント「CordaCon」が今年も開催されました。
2021年は9月28日~30日の3日間に渡り、ロンドンとオンラインのハイブリット開催され、Corda 5.0プレビューや、最新事例紹介、秘密計算を実現するConclaveの紹介などが行われました。
本記事では、NFT、メタバース、デジタルアイデンティティをテーマにしたセッションについて紹介します。
NFT
App Showcase: NFTs, Digital Copyrights and Music
NFT、デジタル著作権、音楽領域でのブロックチェーン活用について、3つのスタートアップがプレゼンしています
Opulousは、音楽著作権をNFTとして管理、流通させるためのプラットフォームを提供します。NFTの購入者は音楽の著作権の一部を保持し、定期的なロイヤリティ収入と、売却時のキャピタルゲインを得ることができます。アーティストはNFTを収入源とすることができます。(動画1:30~)
Music Hotpotは音楽の所有権をトークン化しファンや支援者に投資してもらうことで、アーティストが資金調達できるプラットフォームを香港で提供しています。また、トークンを売買するトレーディングプラットフォームも開発しています。(動画6:15~)
Copyright Deltaでは、今まで紙ベースで行われていた音楽の著作権契約をデジタル化し、楽曲がどのように使われたかといったデータのフィードバックをアーティストに与えるプラットフォームを構築中です。また、権利を流通させるマーケットプレイスも計画しているとのことです。(動画13:50~)
またCopyright DeltaのCEOであるDaanは、デジタル著作権がメディア業界をいかに発展させるかを、こちらのセッションで議論しています
メタバース
The Future of Metaverse / End of 2D Commerce
AccentureのSenior Managing DirectorであるDavid氏が、デジタル通貨やデジタルアイデンティティ、デジタル資産やデジタルサプライチェーンの成熟がメタバースの発展をいかに加速させるかをプレゼンしています
英国の調査会社であるガートナー社は「2035年までに完全にバーチャルな自治体が世界に生まれるであろう」という予想をしているようです。
完全にデジタルな世界を創り出すことを考えると、”今目にしているモノ”や人の意志、所有権やモノの唯一性などを、確かな事実として保証できるブロックチェーンは、メタバースを実際の世界に近づける鍵となるとのことです。
DID
R3 Announcement: Delivery and Servicing of Omega KYC platform with IntellectEU
保険業界における二重請求防止ソリューションも開発しているブロックチェーンスタートアップのIntellectEUが、現在開発中のデジタルアイデンティティプラットフォーム『Omega』について紹介しています
<ご質問・ご要望の例>
- Corda Portalの記事について質問したい
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- 企業でのブロックチェーン活用方法を教えて欲しい 等々