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    Cordaを利用したCBDCプロジェクト-Cordaのデジタル通貨活用用途①

    公開日
    Jun 12, 2024
    カテゴリ
    Corda活用事例を知る
    タグ
    💱CBDC🏄‍♂️BC業界動向
    筆者
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    この記事で学べること

    CBDCの概略とCordaを用いた世界各国のCBDCプロジェクトをご紹介します。

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    目次
    • はじめに
    • CBDCとは
    • CBDCの形態
    • Cordaを使った中央銀行デジタル通貨(CBDC)
    • #1 e-Krona(スウェーデン)
    • パイロットプロジェクトで検証した内容
    • #2 Digital Tenge(カザフスタン)
    • #3 The Digital Dirham(UAE)
    • #4 ProJect Dunbar (BIS-SG, オーストラリア、マレーシア、シンガポール、南アフリカ)
    • コルレス銀行を不要とする仕組み
    • 想定されているKYCの仕組み
    • 終わりに

    はじめに

    本記事は最近話題の「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」について、「CBDCの概要」と「Cordaを用いた世界各国のCBDCプロジェクト4事例」を紹介する。

    ※補足-弊社SBI R3 Japanは分散型台帳技術関連企業として日本銀行の「CBDCフォーラム(有識者会議)」に参加している。

    CBDCとは

    世界各国の中央銀行が従来の現金や銀行預金とは異なる、中央銀行が直接発行する電子的な通貨CBDCについての導入を急ピッチで検討している。

    電子マネーは民間企業が発行した法定通貨の代替物であるのに対し、CBDCは中央銀行が発行体となり、法定通貨を担保としたデジタル通貨である。現金(紙幣・貨幣)と同様に、国内のあらゆる決済に使用できるとされている。基本的に皆様がよく使われる「QRコード決済」などの電子マネーは決済業者と契約を結んでいる店舗に使用が限られているが、CBDCは個人・店舗を問わず誰に対しても使用できることを想定している。

    CBDCの形態

    CBDCには大きく二つの形態がある。一つは金融機関間の大口の資金決済に利用することを主な目的として想定した、中央銀行から一部の取引先に提供される「ホールセール型 CBDC」である。もう一つが、個人や一般企業を含む幅広い主体の利用を想定した「リテール型CBDC」だ。既に世界各国で導入は始まっており、主要通貨でいうとECB(ユーロ)、日銀(円)、中国人民銀行(元)がリテール型CBDCやホールセール型CBDCへの取り組みを始めている。

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    💡
    CBDCは日銀ではどのように考えられているのだろうか?

    日銀は「中銀デジタル通貨が現金同等の機能を持つための技術的課題」というレポートにおいて、CBDC(リテール型)には現金と同等の機能を持たせる必要があると説明している。主要な要件は2つあり、「ユニバーサル・アクセス(Universal Access)」と「強靭性(Resilience)」だ。

    前者については、「誰もがいつでもどこでも、安全で確実に利用できる決済手段」と定義し、現⾦と同様に個⼈間も含めた双⽅向の送⾦でも利⽤できるように設計され、電子端末にアクセスすることが難しい子供や高齢者を考慮しなければならないとした。後者については、「自然災害の多い日本では地震や大雨による災害時でも利用できるように、オフライン決済の機能が欠かせない」と説明している。

    Cordaを使った中央銀行デジタル通貨(CBDC)

    CBDCが世界規模で発行されるようになると、規模に関わらず非常に多くの経済圏が誕生するようになる。そしてそれらの経済圏をシームレスに繋ぐためには、通貨のインターオペラビリティ(相互運用性)が重要となる。そこで欠かせない技術が分散型台帳技術だ。

    その中でも特にプライバシーに準拠したCordaは多くの中央銀行から基盤技術として検討されている。

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    現在、Cordaを利用した活用事例として主に以下の4つがある。

    ・e-Krona(スウェーデン) ・Digital Tenge(カザフスタン) ・The Digital Dirham(UAE) ・ProJect Dunbar(BIS-SG、オーストラリア、マレーシア、シンガポール、南アフリカ)

    CBDCの課題と解決策、特にCordaがどんな役割を担っているかは下記の記事をご覧いただきたい。

    CBDCの落とし穴~ロイター記事より~(前半)

    CBDCの落とし穴~ロイター記事より~(後半)

    #1 e-Krona(スウェーデン)

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    スウェーデン国立銀行(リクスバンク、現存する最古の中央銀行)でCBDCが検討された経緯を一言で言うと、

    📢
    現金使用率が減少し続けることで、今後の決済市場における中央銀行の役割が減ってしまう

    ということだ。

    スウェーデンは元々、デジタル先進国を目指して1990年代頃から多くの IT 政策(情報通信分野の自由化、家庭の PC 普及策等)を講じ、それを基盤に銀行のオンラインバンキングサービスの開始、国内共通の電子個人認証システム BankID(スウェーデンの個人識別番号と銀行口座を紐付けたデジタルID)の導入などを経て、銀行サービスのデジタル化及びキャッシュレス化が高度に進展している。

    だがキャッシュレス化の進展には問題もあった。スウェーデン国立銀行は国民に対し安全で効率的な決済を促進することを義務としているが、このまま現金使用率が下がり続けると決済システム及びサービスを提供している民間決済事業者への依存度が高まり、決済市場におけるリクスバンクの直接的な役割は縮小してしまい、通貨主権を確保できなくなる。(国際通貨研究所のレポートより参考)

    その対応策として、スウェーデン国立銀行が2017 年より新たな中央銀行マネーとして、リテール型 e-kronaの発行の是非を検討する運びとなった。スウェーデンの通貨がkrona(クローナ)であることから、同国のCBDCは「e-krona」と呼ばれる。ekronaを発行するかどうかは現時点で未定であるものの、リクスバンクは2016年からe-kronaを、リテール向けの新たな即時決済システムとして目下発行検討している。

    パイロットプロジェクトで検証した内容

    1. 分配モデル
      • 現金と同様にスウェーデン国立銀行から金融機関などを介して一般市民にe-kronaを配布することが可能であることを実証。
    2. オフライン決済
      • トークンと秘密鍵をモバイルアプリに保存し、支払先にe-kronaをオフラインで転送することが技術的に可能であることを実証。
      • 当事者の一方がオンラインになったときに最終決済される。
    3. POS端末との連携
      • スウェーデンの決済市場で広く利用されているPOS端末にe-kronaの専用ソフトウェアをインストールすることで使用が可能であることを実証。
    4. パフォーマンス
      • 単純な決済シナリオではスウェーデン国民の半数以上が利用している非接触型決済システム「Swish」に匹敵するパフォーマンスであることを実証

    #2 Digital Tenge(カザフスタン)

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    カザフスタン中央銀行は国民経済のデジタル化推進のため2021年から中央銀行デジタル通貨(CBDC)「デジタルテンゲ」の実証実験を始めた。

    同国でもデジタル決済が国内で一般化したことに加え、中国や欧米などの各国中央銀行がこぞってCBDC導入を検討している中で、カザフスタン中央銀行のこのプロジェクトは、金融デジタル技術の普及と金融サービスの充実を通じ、金融部門の国際競争力を高めるのが狙いである。

    カザフスタン中央銀行はデジタルテンゲの使用について、

    a.電子ウォレットに保存できる携帯性 b.オフライン決済も可能な利便性 c.取引情報の流出防止が図られる秘匿性 d.取引額の制限や取引目的の追跡が可能な透明性 e.民間決済システムとの相互運用性

    などの利点を挙げている。

    このデジタルテンゲの一番の特徴は

    📢
    CBDCがBNBチェーン上で流通している

    ということだ。BNBチェーンについて解説しておくと、BNBチェーンは、暗号資産(仮想通貨)のバイナンスコイン(BNB)を支えるエコシステムのことだ。デジタルテンゲの発行はCBDC 中央銀行が行い、流通はBNBチェーンで流通される。

    カザフスタンのデジタルテンゲは、決済の簡素化と経済成長の促進を目的としており、カザフスタン国立銀行は大手銀行とその顧客に参加を募り、パイロット版のデジタルテンゲプラットフォームを立ち上げている。銀行のモバイルアプリケーションでデジタル口座を開設することで、銀行の顧客らはデジタルテンゲを使用する。

    #3 The Digital Dirham(UAE)

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    アラブ首長国連邦中央銀行(CBUAE)は、G42クラウド(アラブ首長国連邦を拠点とするIT企業)およびR3と、「デジタルディルハイム」と題された中央銀行デジタル通貨(CBDC)戦略を立ち上げている。

    CBUAEのCBDC戦略は、

    • mBridge(複数CBDCによるクロスボーダー決済)のソフトローンチ
    • インドとUAEの二国間CBDCブリッジの概念実証
    • ホールセールとリテールの両方の使用をカバーする国内CBDC発行の概念実証

    という3つの主要な柱に重点を置いて取り組んでいる。

    #4 ProJect Dunbar (BIS-SG, オーストラリア、マレーシア、シンガポール、南アフリカ)

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    ProJect DunbarはBISイノベーションハブが オーストラリア準備銀行、マレーシア中央銀行、シンガポール通貨庁、南アフリカ準備銀行と提携して主導する複数のCBDCを使用したクロスボーダー決済プロジェクトだ。

    本プロジェクトの特徴は、

    💡
    複数CBDCに対応した共通プラットフォームにより、コルレス銀行を必要としない国際決済が可能となる

    ということだ。現在の国際決済ではコルレス銀行モデルが採用されており、海外送金をする際に複数の銀行を跨ぐことになるため時間と費用に大きな課題を抱えている。だがこのプラットフォームにより今までのコルレス銀行モデルと異なり、着金時間の短縮と送金手数料の低減が見込める。

    コルレス銀行を不要とする仕組み

    例えば、シンガポールの商業銀行は既にシンガポールとマレーシアの決済システムにアクセスできる可能性が高いが、オーストラリアと南アフリカにはアクセスできず、他の商業銀行に仲介を依頼する必要がある。しかし、このCBDCプラットフォームを使用すれば、各商業銀行は各中央銀行が発行したCBDCを全て保有することができ、他の商業銀行と直接取引することが可能になる。

    想定されているKYCの仕組み

    スポンサー銀行を登場させ、送金銀行と受取銀行の代わりに顧客調査を実施する。 スポンサー銀行はKYC情報を持つ居住国銀行である必要があるが、送金銀行と受取銀行は居住国銀行である必要はない。

    ※KYC(Know Your Customer)とは、マネー・ロンダリングやなりすましなどの不正行為のリスクの高い行為を行う際に義務付けられる本人確認手続きの総称

    終わりに

    各国の中央銀行はCBDCの実証実験、ローンチを進めるなど、この分野での取り組みは着々と進んでいる。既にCBDCを正式発行している国は、バハマ、ナイジェリア、カンボジア、ジャマイカといった新興国である。これらの新興国などは銀行口座を持たない国民への金融包摂・金融システムの効率化を進めたり、ドルへの過剰依存から脱却して自国通貨の通貨主権を確保することが、いち早い発行のモチベーションとなっている。(JETROレポートより参考)

    日本はCBDC(デジタル円)についてまだ検討段階である。現状、日銀はシステムとして現⾦同様、仲介機関が⽇銀と利⽤者の間に⽴ち、CBDCの授受を仲⽴ちする「⼆層構造」を構想している。技術面でもトークン型や分散型台帳技術といった技術を活⽤するかも含め、引き続き検討という段階だ。だが筆者の考えでは本記事の最初でも言及した通り、各国の経済圏をシームレスに繋ぐ通貨のインターオペラビリティ(相互運用性)を実現させるためには分散型台帳技術が必ず必要になってくるだろう。

    本記事ではCBDCの活用例をいくつか紹介した。CBDCの活用法としては個人間送金、店舗決済などで使われるリテール決済、B2Bの取引などに使用されるホールセール決済、国境を跨ぐクロスボーダーの資金決済など様々な活用法が存在する。

    CBDCの導入によって実現できる決済システムの効率化や手数料削減、インターオペラビリティの確保など、金融サービスの質的向上が期待される。一方で利用者の安全性やプライバシーの保護にも十分注意を払う必要がある。

    本記事でも紹介した通り、弊社の親会社であるR3は各国のCBDCプロジェクトに取り組んでいる。今後も引き続きCBDC関連の情報をアップデートしていくため、是非本ブログを引き続き見ていただきたい。

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